老後の資金を積み立てる保険

個人年金保険

個人年金保険とは、保険料を積み立てることで公的年金とは別に個人でも年金が受け取れるようになる保険商品です。公的年金が不安視されている昨今、この個人年金保険にも注目が集まっています。

  • 加入前に知っておくこと
  • 選び方のポイント

個人年金保険とは?

個人年金保険のしくみ

個人年金保険は、保険商品として保険料を毎月支払っていくことで、公的年金とは別に個人で年金を受け取ることができる保険です。個人年金の受け取り方は、いくつか選択できますが、公的年金と同じように月々〇万円という形で受け取れます。

公的年金との違い

年金には公的年金がありますが、こちらでは公的年金と個人年金の違いについてご説明をしていきます。

運営主体の違い

公的年金と個人年金では運営主体が違います。公的年金は国なのに対し、個人年金は民間の保険会社の保険商品として運営されます。

加入義務の違い

公的年金には加入の義務があります。つまりは国の制度として設けられています。一方で個人年金の加入は任意です。加入するかどうかは利用者が選択します。

仕組みの違い

公的年金は保険料を納める人物と年金を受け取る人物が別です(賦課(ふか)方式)。つまりは、現在働ける世代が公的年金を納めて、そのお金が現在の高齢者に支給されます。なので、今後続いていく少子高齢化によって公的年金制度が機能しなくなることが危ぶまれています。

個人年金保険は積立方式となっているので、自分が支払った保険料を積み立てておき、将来、自分の年金として受け取る形になります。

個人年金保険の種類と特徴

個人年金の受け取り方には3種類あり、加入者が受け取り方を選ぶこともできます。

  終身年金 確定年金 有期年金
年金給付期間 一生涯 期間の定めあり 期間の定めあり
被保険者死亡後の給付 給付終了 遺族に給付 給付終了
保険料 高い 安い
元本割れの恐れ あり なし あり

終身年金タイプ

終身年金タイプは被保険者が死亡するまで一生涯年金が支払われ続ける形です。個人年金を一生涯受け取れることは大きな安心ですが、その分保険料が高い傾向にあります。また、万が一早く亡くなってしまうと、受け取る金額が今まで支払った保険料を下回ることもあります。

確定年金タイプ

確定年金タイプは、あらかじめ決められた期間の個人年金を受け取れる形です。受取期間は通常5~15年が設けられ、もしもその間に被保険者が亡くなってしまっても遺族の方が個人年金を受け取ることになりますので、受取額がそれまでに支払った保険料の総額を下回ることは通常ありません。現在個人年金保険では、この受け取り方が主流になっています。

有期年金タイプ

有期年金タイプは、確定年金タイプと同じく決められた期間個人年金を受け取ります。しかし、有期年金タイプでは受け取り期間内に被保険者が亡くなってしまうと個人年金が受け取れなくなります。終身年金タイプと同様に元本割れを起こす可能性もあります。一方で保険料が安いことが特徴です。

個人年金保険の保険料相場

個人年金保険に加入している方は、毎月いくらの保険料を支払っているのでしょうか。生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」によると、以下の結果が出ています。

支払い保険料の平均額

平成27年の個人年金保険の年間保険料平均は17.9万円となりました。月額に直すと1万4,900円程度になります。公的年金の1号被保険者(自営業者など)の保険料が月額1万5千円前後、2号被保険者(会社員、公務員)の保険料平均が2万~2万5千円程度なのを見てみると、個人年金保険の保険料は若干抑えめであると見受けられます。

平成27年度の個人年金保険の年間保険料

平成27年度の個人年金保険の年間保険料

年度別個人年金年間保険料(万円)

個人年金保険年間保険料(万円)

また上の図は、年度ごとの保険料の平均額です。大きな変動はあまり見られず、年間20万円前後の保険料を個人年金保険で支払っていることになります。

加入するメリットとデメリット

個人年金保険に加入するメリットとデメリットをまとめると以下の通りです。

メリット
  • 銀行の利率よりも良い
  • 老後の備えがきちんとできる
  • 個人年金保険料控除が受けられる
デメリット
  • 途中解約すると元本割れを起こす
  • 死亡、後遺障害の保証は最低限
  • 保険会社が破綻するリスクがある

個人年金保険加入のメリット

個人年金保険のメリットは、まず貯蓄性に優れているというところです。特に老後の備えを検討している方は、個人年金保険への加入も選択肢の一つでしょう。理由としては、銀行にお金を預けているよりも金利が良いことと、個人年金保険の仕組み上安定的に老後資金を積み立てることができる事です。

また、個人年金保険の保険料を支払うことで毎年の確定申告、年末調整で個人年金保険料控除を受けることができます。これにより毎年の税金を下げることが可能です。

個人年金保険加入のデメリット

一方で個人年金保険のデメリットは、途中解約してしまうと元本割れを起こしてしまう可能性が高く、一度加入してしまうと保険の見直しがしにくいというところです。また、長期間加入しておく保険ですが、その間に万が一保険会社が破たんしてしまうと、保障が減ってしまうリスクも少なからずあります。

さらに、個人年金保険は貯蓄性に優れた保険ではありますが、保険本来の保障に関しては物足りなさを感じます。死亡保障や高度障害保障はそれまで支払った保険料分しか受け取れません。保障に重きを置くのであれば、保障としても老後の貯蓄としても融通が利きやすい貯蓄性のある終身保険も検討してみましょう。

個人年金保険への加入率

生命保険文化センターによると、平成27年の個人年金保険の加入率は21.4%でした。意外に多くの方が個人年金保険に加入していますが、加入率の推移を見てみると年々減少傾向にあります。

個人年金保険の加入率

これは、個人年金保険以外の保険が登場したり、個人年金保険の金利が下がってしまったことが要因として考えられます。

年齢別の加入率

  平成15年 平成18年 平成21年 平成24年 平成27年
  25.8% 22.7% 22.8% 23.4% 21.4%
29歳以下 10.6% 3.2% 3.7% 3.9% 8.8%
30~39歳 25.4% 18.1% 15.4% 15.8% 15.2%
40~49歳 30.4% 24.2% 26.8% 26.8% 23.7%
50~54歳 28.2% 29.3% 30.7% 31.35% 27.3%
60~69歳 26.9% 24.6% 22.7% 25.7% 26.9%
70歳以上 16.7% 16.0% 18.1% 17.3% 13.9%

給付された年金にかかる税金

個人年金を被保険者本人が受け取るようにしていれば、受け取る年金は「所得税の雑所得取扱い」になります。個人年金は数年に分けて保険金を受け取ることになるので、計算方法が複雑になります。

個人年金の計算式

年金の受け取り額 ー 年金額(1年に受け取る年金) × 払込保険料の合計 年金の総支給額(見込み額)

個人年金保険に加入する必要性

こちらでは個人年金保険の必要性についてご説明します。

老後夫婦2人の最低日常生活は平均22.3万円

老後夫婦で生活を通常に送っていくにあたって必要になる資金は平均で月22.3万円と言われています。それに対し、現在公的年金の国民年金では毎月5万円程度の給付。厚生年金を含めたとしても15万円前後となっています。

少子高齢化によって今後厚生年金の受取額が減少していくことが十分に考えられます。とても公的年金だけで老後の生活をやりくりするのは難しい状況になっています。

老後資金は年金以外にも、貯蓄や退職金でまかなうことになりますが、こちらも退職金を支払う企業は少なくなってきていますし、銀行の金利も全く機能しておらず、別の方法で老後の備えをするためにも個人年金保険の必要性は高いでしょう。

銀行の金利よりも良い

老後資金を貯蓄で考えておられる方も多いでしょうが、個人年金保険は、銀行にお金を預けているよりも金利が良いことも特徴です。

老後資金を貯めることができる

また、加入すれば保険料は毎月引き落とされるようになりますので、貯金が苦手な方でも老後に備えてお金を貯めていくことができます。

所得控除が受けられる

また、個人年金保険に加入していると、個人年金保険料控除が受けられますので、毎年の税金を少しずつ抑えることができます。

個人年金保険の加入を検討すべき人

それでは、どのような方が個人年金保険の加入を検討すべきでしょうか。

自営業の方

まず、現在自営業の方、今後自営業になる見込みのある方、過去の自営業期間が長かった方は個人年金保険には限定しませんが、何かしらの形で老後資金をきちんと貯めることを念頭に置いてください。

自営業者が加入する国民年金は、月5万円程度の年金しか受け取れません。とてもこれだけで老後過ごしていくことはできません。自営業者なので定年退職という概念が無いかもしれませんが、言い換えると老後も働き続けなくてはならなくなります。

また、年齢が上がるにつれ病気などにより働けなくなるリスクも出てきます。そうなると生活を送っていけなくなってしまいます。必ず今後の為の資金を少しずつでも蓄えておくようにして下さい。

貯蓄が苦手な方

また、貯蓄が苦手な方も、半強制的に保険料を支払うことになる個人年金保険などの貯蓄性の高い保険はおすすめです。いざという時に簡単に解約してしまうと損をしてしまいますが、銀行の金利よりも高い金利でお金を貯められることはおすすめです。

個人年金保険を選ぶポイント

それでは個人年金保険を選ぶポイントをお伝えします。

個人年金保険への加入する年齢

まず、個人年金保険に加入する年齢ですが、年齢が上がるにつれて加入の必要性は高まります。理由としては、老後が近づくにつれ老後の備えとして力を発揮してくれる保険を優先的に選ぶべきであるからです。

一方で若い方は、3~40年にわたる長期契約になることになります。今後のインフレリスクなどを考えると急いで加入することはあまりおすすめできません。例えば、金利変動に柔軟な変額保険や外貨建て保険で将来の貯蓄を行なってみるのも良いでしょう。

個人年金保険の受け取り方法

個人年金の受け取り方ですが、特別な理由が無ければ「確定年金タイプ」で受け取ることをオススメします。確定年金は、受取期間を定めて万が一被保険者が亡くなったとしても遺族が年金を受け取れるタイプです。

保険料の支払い方法

保険料の支払い方は大きく、一時払い・年払い・月払いに分けることができます。ほとんどの方が月払いになるでしょうが、資金に余裕がある方は、一時払いや年払いのようにまとめて保険料を支払うと、合計の保険料も安くなりますので、まとめて支払うことをオススメします。

年金の平均受取額

生命保険文化センターによると、個人年金保険での年金平均受取額は、平成27年で101万円です。月に換算すると8万4千円程度にしかなりませんので、公的年金や貯蓄と組み合わせて老後に備えることになります。

個人年金保険の平均受取額

保険料支払い額に対する返戻率・利率

また、給付される年金額に対する支払った保険料の総額の比率である返戻率も高いに越したことはありません。返戻率が全てだとは言いませんが、重要な点であることには変わりありませんので、保険選びの際は考慮するようにしてみて下さい。

必要な年金給付額を試算

老後必要となってくる最低限の生活を維持する月額資金は22.3万円と言われています。夫婦二人で60歳から80歳まで生活したとして、合計で5,000万円は最低でも必要です。

これらを「公的年金」「貯蓄」「退職金」「その他貯蓄性のある金融商品」でやりくりします。それでも足りない金額を個人年金保険で補いましょう。必要な額を受け取るための保険金と保険料のバランスを見ながら必要な年金額を求めます。

こちらについては、個人個人の事情によって大きく変わりますので、一度FPに相談することをオススメします。

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