経営者保険の「法人税の節税効果」を金融庁が問題視する理由とは

経営者保険
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保険は本来、保障を目的とした商品です。

しかし、経営者保険においては税金支払いの負担軽減となることから、生保会社が節税を全面に推し出した「節税保険」として販売をしシェアを拡大させました。

この「法人税の節税効果」を金融庁が問題視しています。

経営者保険は本当に節税効果があるのか?

経営者保険は、経営者の万一の時の保障だけではなく、支払った保険料は全額または半額が損金として算入ができます。

法人税は、営業利益から損金を差し引いた額に課せられる税金です。つまり、損金が大きいほど法人税は節約できるということになります。

◆簡潔に説明すると?

売上高1億円の場合の経営者保険の節税効果
保険加入 保険未加入
年間保険料(損金算入) 1000万
営業利益 9000万 1億
法人税(約30%) 2700万円 3000万

 

売上高1億円の会社の場合、経営者保険に加入し、1年間の保険料が1,000万円の場合、売上高から保険料が差し引かれた9,000万円が営業利益になります。法人税は、営業利益に対して課されるので、経営者保険に加入しなかった場合に比べて法人税が安くなる可能性があります。
 

金融庁が経営者保険を問題視する理由

日本生命が2017年に発売した経営者保険「プラチナフェニックス」は、解約後に保険料の約85%が解約返戻金として支払われ、大きな節税効果が得られます。

この保険の誕生後、各生命保険会社は同様の商品を続々販売しており、節税目的の加入者が相次ぐ事態に発展しています。

金融庁は今年、経営者保険を本来の目的である保障から逸脱した不自然な設計、金融商品ともとれる営業を行っている各生命保険会社に脱法的な行為になりかねないとストップをかけました。
 

経営者保険の本来のありかた

経営者保険は、経営者自身が、病気やケガなどで会社の経営が難しくなった時の不安をカバーしてくれる保険です。

経営者保険の特徴
特徴
保障内容
死亡保険金
経営者が何らかの理由により死亡した際に、死亡保険金が支払われます。
まとまった金額が支払われるため会社の建て直しに役立てることができます。
従業員の保障や貸付制度
解約返戻金で、従業員の福利厚生や退職金の準備ができます。
保険によっては契約者貸付制度があり、解約返戻金の7割~9割の融資が可能。

 

多くの会社経営者にとっては、税金の負担が軽くなるのはメリットとなりますが、保障を目的とした商品を販売しているにも関わらず、節税ができると大々的に謳っているのは本来の趣旨と異なります。

今後、各生命保険会社に聞き取りを行ったうえで、金融庁による行政措置が行われる可能性はやむを得ないでしょう。

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