レーシック手術前に必ず知っておきたい5つの医療費節約方法

2023年12月7日

レーシック手術をする際に医療保険を適用することができれば、高額な医療費の負担を軽くすることができます。しかし、ほとんどの場合がレーシック手術に保険を適用することができません。レーシックと保険の関係や高額な手術費を少しでも安くするための5つの方法を紹介します。

目は一生付き合っていくものなので、自分に一番合った手術方法、安心して信頼できるクリニックを探せるように、手術前にはレーシックに関しての知識を深めておく必要があります。

レーシック手術と医療保険の関係

レーシック手術(角膜屈折矯正手術)とは、悪くなった視力を回復することのできる画期的な医療技術です。しかし、医療費は高額で気軽に受けられる治療ではありません。医療保険に加入していれば医療費を軽減できるのが一般的ですが、レーシックの場合は医療保険が適用外になってしまうことがあります。レーシックについての基本的な情報を紹介します。

そもそもレーシックとは?

レーシックとは、視力回復手術のことです。視力が回復することで裸眼で生活できるようになり、メガネやコンタクトを卒業したい方に非常に人気があります。最近は、ICL(眼内コンタクトレンズ)という視力回復手術も有名ですが、レーシックのほうが安価です。

手術内容

広く行われている手術は、角膜表面を薄く切開し、角膜にレーザーを照射してカーブを変える方法です。切開した部分は元の位置に戻し、消毒して終了します。手術時間は10~20分ほどで痛みが少なく、術後の視力回復も速やかです。

費用

レーシックの費用はクリニックによって様々です。平均は両眼で20~35万円ほどです。10万円台で受けられるクリニックもあれば、35万円以上かかるクリニックもあります。昔に比べて費用が安くなり受けやすくなりましたが、まだまだ高いという印象です。

自由診療なので全額自己負担!?

レーシック手術は保険適用できない自由診療扱いになってしまいます。理由は、視力矯正は病気やケガの治療とは違うためです。自分で負担するべき医療費として考えられるので、レーシック手術に保険を適用させることは難しいです。

レーシック手術で医療保険は適用できるのか?

レーシック手術は自由診療扱いなので、民間の医療保険でも支払い対象外です。しかし、必ずしも保険が適用できないわけではありません。適用される場合とされない場合があるので紹介します。

医療保険の適用になる場合とならない場合

医療保険の適用になる場合

2007年4月よりも前に契約した保険では、適用される場合があります。すでに加入している保険が2007年4月よりも前の契約か確認してみましょう。

医療保険の適用にならない場合

2007年4月よりも後に契約した保険では、適用されません。

レーシック手術費用を抑えるための方法

医療保険が適用されなくても、レーシック手術費用を抑える方法が5つあります。これを知っているだけで医療費の自己負担額が急激に少なくなるかもしれません。

確定申告による医療費控除

レーシックは公的医療保険も民間の医療保険も適用対象外ですが、確定申告の医療費控除は利用できます。所得税の負担を抑えることができるため、対象になる場合は積極的に利用しましょう。

控除対象は、1月から12月までに、本人、またはその家族のために支払った医療費が10万円(総所得が年間200万円未満の方は、総所得の5%)を超える場合です。保険金や給付金を受け取っている場合は、その金額を差し引いて計算します。

この金額を超えた際に自分で確定申告すると、所得税を抑えられます。レーシック手術によって高額な手術代が発生した場合でも、控除対象になれば自己負担額を減らすことが可能です。

医療保険の手術給付金の対象になるかの確認

医療保険を契約した時期が2007年4月より前の場合は手術給付金が受け取れる場合があるので、手術をする前には自分の加入している医療保険を必ず確認してください。

クリニックの紹介制度を使う

クリニックによっては、紹介によって割引が受けられる制度を設けているところがあります。レーシック手術を受けた人が他の人に自分の手術を受けた病院を紹介すると、紹介された人は手術費用が数万円単位で安くなり、紹介した人にも謝礼が出るという仕組みです。

もし周りにレーシックを受けた人がいるのであれば、紹介制度がないか聞いてみましょう。

学割や曜日割などの各種割引の利用

こちらもレーシック手術を受けるクリニックによって内容は変わりますが、学生割引や特定の曜日割引がある場合があります。クリニックのHPやSNSなどで探してみてください。

利用者の多いクリニックを選ぶ

レーシック手術は医療機関ごとに料金を設定できるので、費用は様々です。利用者の多いクリニックは経験が豊富なため技術力が高く、安心して手術を受けることができます。最新の医療器具が揃っていることも多いです。利用者が多ければ、価格も低めに設定できるため、人気のクリニックはかなりおすすめです。

レーシック手術を受ける際に気を付けるポイント

レーシック手術は多くの人に希望を与える治療として人気がありますが、手術を受ける際には必ず気を付けなければいけない点が4つあります。手術が必ず成功する保障はありません。最悪の事態を自ら回避するために、必ず手術前にしっかりとレーシックについて考えてください。

リスクを考える

残念ながらレーシックは必ずしも安全とは言い切れず、リスクが伴います。国民生活センターにも、レーシックを受けてトラブルが発生したという報告が何件も寄せられています。具体的には、光をまぶしく感じる、目の痛みがある、乱視やドライアイになったなどです。

参考:国民生活センター|レーシック手術を安易に受けることは避け、リスクの説明を十分受けましょう!-希望した視力を得られないだけでなく、重大な危害が発生したケースもあります-

これらのリスクがある可能性を考え、手術を受けるか受けないかを判断してください。

レーシック手術を多く行っているところを選ぶ

レーシック手術を多く行っているクリニックなら、経験豊富で最新の器具が揃っている場合が多いです。手術を受けるなら少し費用が高くなったとしても、数を多くこなしているクリニックで質の高い治療を受けたほうが安心できます。

評判や口コミなどを確認しておく

インターネットには様々なクリニックの評判や口コミなどが多く載っています。実際にそのクリニックで治療を受けた人の評価なので非常に参考になります。悪い内容や気になる口コミが多いところは念のため避けるべきです。しかし、その情報が必ずしも正しいとは限らないので一番は実際に手術を受けた人に直接話を聞くことです。

レーシック以外の方法も検討する

レーシックは近視が強い場合や角膜が薄い場合は受けられないケースがあります。また、合併症が気になったり、近視が戻ったりすることもあるため、ICL(眼内コンタクトレンズ)を選択する方もいます。目は一生ものなので、後悔しないよう他の方法も検討してみましょう。

まとめ

保険が適用できなくても、レーシック手術費用を抑えることは可能です。質の高い手術を安く、安心して受けるためにも割引や紹介制度を活用しましょう。高額な料金やリスクを考え、受ける覚悟ができれば、決して手の届かない医療ではありません。

クリニックを選ぶ時は、気になるところをいくつかピックアップして比較してみると良いでしょう。そして、きちんと医師の説明を受け、納得した状態で臨んでくださいね。

※2023年9月時点の情報です

監修:ファイナンシャルプランニング技能士 垣内結以