生命保険の必要性|加入すべき人や時期、種類をわかりやすく解説
2022年2月28日
この記事では、生命保険の加入時期や、ケース別の加入の必要性、その判断基準となるポイントなどを解説。
いつから入るべきなの?とお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
「入ったほうがいい」とは思いつつも、生命保険の必要性がわからずに先延ばしになってしまっている方も多いのではないでしょうか。
一般的に生命保険へ加入するタイミングは、就職や定年退職などライフステージの変化が起こった時。また結婚や出産など守るべき家族が増えたタイミングなどが多いとされています。
しかし実際には、加入者の人生設計やその時の経済状況によって入るべき時期や保険の種類などが変わってきます。
そのため、自分でしっかりと調べたり考えたりしながら自分にとってベストな保険を選ぶことが重要です。
ではベストな時期や保険は、どのような基準で選べば良いのでしょうか。
ここでは「いつから生命保険に入るべきなのか?」という疑問について、加入時期による保険料の違いや、生命保険を選ぶ基準、モデルケースを用いた必要性の有無などについて解説します。
この記事をお読みいただくことで、ご自身だけでなく大切な人を守るための生命保険を選ぶ時期の参考となれば幸いです。
生命保険の必要性を考える4つの判断基準
自分や家族にとって生命保険というものが本当に必要なのか、判断がつかない方もいらっしゃると思います。どのような家族構成や状況において生命保険は必要になってくるのでしょうか。
4つの基準から、あなたが生命保険に加入するのかしないのかを考えるきっかけとしてみてください。
1.守るべき人、養うべき人がいるか
2.貯蓄額や金融資産の有無
3.働き手の数(世帯収入の入口の数)
4.世帯における各収入額
守るべき人、養うべき人がいるか
生命保険は、保険に加入している人が不慮の事故や病気で死亡した際に保険金が支払われるものです。誰に支払われるのかと言えば、経済的に守るべき残された人、つまり配偶者や子供などです。
これまで専業主婦をしていたり、子供がまだ未成年であったり、自分でお金を稼ぐ能力を持たない配偶者や子供は大黒柱が亡くなってしまうと収入を一切失うことになり、生活ができなくなってしまいます。そのような時に保険金というかたちで、生命保険の力が発揮されるのです。
逆を言ってしまえば、配偶者や子供が自立して生活できるだけの十分な資金や稼ぐ能力がある場合には、生命保険の加入はマストではないでしょう。もちろん、できるだけ多くのお金を家族に残してあげたいという場合でも生命保険は有効です。
自分に何かがあったら、誰が困るのか、それを明確にすることが判断基準の一つになります。
貯蓄額や金融資産の有無
前述したように、生命保険は残された家族に経済的な支援をするためのものです。そのため、十分な額の預貯金がある、家族に残す資産がある、という方には生命保険は必要ないかもしれません。
自分に貯金や金融資産がどの程度あるのか、それも生命保険に入るかどうかの判断基準となるでしょう。
しかし、それでも保険に加入するかどうかを悩む方もいると思います。そのような時は、保険に加入している場合と貯蓄している場合で「いざという時に使える金額」を比較してみることをおすすめします。
例えば、毎月の保険料を3,000円とした場合、保険に加入せずにこの金額を貯蓄をした場合は、1年後には3万6,000円、10年後には36万円が貯まることになります。
がんになった場合の治療費が200万円必要と仮定した場合、貯蓄で準備したら200万円が貯まるのは約56年後です。
しかし、がん保険に加入していれば、仮に加入してから1年後にがんと診断された場合でも200万円のお金を受け取ることができます。
もしものことが起きた場合に必要な金額を計算して、それを貯蓄で準備するにはどれくらいの期間がかかるのかを計算してみるのが良いでしょう。
働き手の数(世帯収入の入口の数)
収入源がいくつあるのかということも重要なチェック項目です。養うべき人がいるかどうかにも関わってきますが、収入源が1つ途絶えてしまった時に、他に収入を確保できるか、という観点で考えます。
そうすると、例え共働きであったとしても、奥さんの妊娠や病気などにより長期間働くことができないことが予想される場合には、生命保険を検討する必要もでてくるでしょう。
収入の柱が複数ある場合ならどちらかが倒れても生活や貯蓄を続けることは可能ですが、それが一つになってしまうと経済的リスクが増えてしまいます。
生命保険に加入するということは、ある意味で収入の柱をひとつ増やすことでもあります。まだ健康なうちに収入源を複数持っておくことは、将来のリスクヘッジとなります。
世帯における各収入額
うちの家庭は共働きで収入源が複数あるから安心、とお思いの方もいるでしょう。しかし、一概にはそうとは言えません。
例えば、夫の年収が1,000万円、妻の年収が200万円、子供はゼロ、という場合ではどうでしょうか。
この家庭ではたしかに収入源を2つ持っていますが、実際には夫の収入にかなり頼っています。その場合、夫が病気または死亡してしまったらどうなるでしょうか。共働きであっても、夫に生命保険をなるべく早くかけておいた方が良いということが考えられます。
このような4つの基準をもとに、「大切な誰かに何かがあっても十分な蓄えはあるか」「十分な収入源を複数持っているか」ということ一度振り返ってみましょう。
ご自身の経済状況をしっかりと見直してみることで、おのずと生命保険が必要かどうかのヒントが見えてくるのではないでしょうか。
モデルケースで考える保険が必要な人、そうでない人
これまでに述べた保険を考える判断基準に基づいて、より応用した考え方ができるようにいくつかのモデルケースを用いて考えてみます。
ご自身の状況に近いものに当てはめてみながら、生命保険の必要性を考えてみてください。
ケース1.夫婦共働き・子供ありの場合
<モデルケース>
夫:年収800万円
妻:年収500万円
子:2歳
貯蓄額:200万円
まずは共働きのケースです。
この夫婦ならどちらかが働けなくなったとしても、一方が稼ぎ続けることで十分な収入が得られるように思えます。ですが、よく想像してみてください。
仮に夫が病気や死亡で収入がなくなったとします。その場合、妻はこれまでと同じようなペースで働き続けることができるでしょうか。不動産所得などがあれば別ですがここでは考えないこととします。
恐らく、妻はまだ幼い子供の世話を一人ですることになり、フルタイムで働くことが難しくなるでしょう。そうして年収が半分になってしまうと、年収200万円程度の厳しい経済状況になってしまうことが予想できます。
共働きであっても小さな子供がいる場合は、安易に安心できないというケースです。
ケース2.夫婦共働き・子供ありの場合
<前提条件>
夫:年収400万円
妻:年収800万円
子:3歳
貯蓄額:100万円
こちらも共働きですが、妻のほうが年収が高いケースです。
ケース1と同様、収入の多い妻が死亡した場合が怖いです。夫がすぐに年収を上げられるような仕事に就職できればいいですが、子供がいる状態ではなかなかそのような条件は難しいでしょう。
保険は基本的に、収入の多い人≒家計を支えている人に掛けるものと考えてください。
ケース3.独身の場合
<モデルケース>
男性・女性:年収400万円
貯蓄額:100万円
生命保険が必要な人の条件に照らし合わせると、経済的に守る必要がある人がいないため、直近で加入する必要はありません。
今後結婚の予定がある場合や、自身の葬儀代に備えたお金を用意したい、などの場合に生命保険の加入を検討してみましょう。
ケース4.貯蓄額が十分な場合
<モデルケース>
夫:年収1,000万円
妻:年収0円
子:18歳
貯蓄額:2,000万円
貯蓄額が十分にあるケースです。
この場合、例え夫が倒れたとしても貯金で数年は生活できますし、子供も成人が近いので自立(就職)できれば生命保険は必要ないでしょう。
ですが、妻や子供の年齢と貯蓄額を考えた時、中期的に生活が難しい場合は加入の必要性が高まってきます。あるいは子供が就職できないなど、前述したような判断基準に基づき、状況に応じて保険への加入を検討しましょう。
ケース5.夫婦共働き・子供なしの場合
<モデルケース>
夫:年収400万円
妻:年収400万円
子:なし
貯蓄額:300万円
基本的に生命保険に加入する必然性は低いと考えて良いでしょう。例えどちらかが倒れても、一方はその後も経済的に困らず生活を続けることができるからです。
ですが、今後子供を産む予定がある場合などは、ケース1.やケース2.の状況になることも考えられますので油断は禁物です。
上記5つのケースをご覧いただけばわかるとおり、生命保険が必要かどうかは、自分がいなくなっても大切な人が経済的な状況に困らないか、ということが判断の大きなポイントとなってきます。
ご自身の大切な家族のために、今、何が必要なのか一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
加入時期(年齢)による保険料、総支払額の違い
みなさんは、生命保険の加入時期についてどのようなイメージを持たれているでしょうか。基本的に、保険とは年齢を重ねるにつれて保険料も上がっていくものです。なるべく早く入ったほうが良いのだろうという漠然とした意見を持っている方も多いでしょう。
まずここでは、保険の加入時期によって保険料がどの程度変わるのか、加入時期に応じてどのような保険を選ぶと良いのか、という点について解説します。
一定期間の安心が保障される定期保険の場合
定期保険はある一定期間保険料を払い込み、満期を迎えたらそれまで支払った金額も返ってこない掛け捨て型の保険です。
ある保険会社の商品「定期保険A」を例にとり、20歳から50歳までの年代別保険料の目安を以下の表にしました。
後述する貯蓄型の終身保険と比べると、加入年齢によっては月額1,000円台と月々の保険料が割安になっています。
ただし、これは払込期間が10年と決まった期間に設定されているためです。10年ごとに保険料が年齢に応じて更新されていくので、若いうちから加入し、20年、30年と払込期間が長くなるほど支払総額で見ると高くついてしまいます。
また、定期保険は掛け捨て型のため、契約終了時でもお金が返ってきません。
つまりこの定期保険は、若い頃からずっと入り続けるものではなく、「子供が大きくなり自立するまで」など、ある一定期間に絞って保障を受けたほうが保険料は安く抑えられるというわけです。
一生涯の安心が保障される終身保険の場合
続いて、保障が一生涯続くことが特徴の終身保険の場合ではどうでしょうか。
上記と同様の保険会社を例に「終身保険B」の場合を見てみましょう。
同じく20歳から50歳それぞれの年代で保険に加入した場合の保険料が以下です。
貯蓄型と言われるこの終身保険は、生涯にわたり保険料を支払い続けることで貯蓄を積み立て、中途解約をした際に解約返戻金を受け取れる保険です。
表をご覧になっていただけばわかるとおり、年齢が若いほど月額保険料は格段に安くなります。しかも定期保険のように10年ごとに保険料の見直しがないため、長期にわたって保障を受けたい場合は、なるべく早く加入したほうが払込総額が抑えられお得です。
ただし、終身保険は途中で解約してしまうと保険料払込総額よりも低い解約返戻金が返ってくるので、デメリットは保険の見直しがしづらいことです。ライフステージの変化が激しくなることが予想される人にとっては選ぶ際に注意が必要です。
どちらも必要になった時にできるだけ早く入るべき
それぞれ特徴の異なる定期保険と終身保険の保険料の違いを見ました。
ここまでをまとめます。
【定期保険の場合】
- ・定期保険は年齢によって保険料が上がるため、若いうちから入り続けると保険料払込総額は高くなりがち。
- ・一定期間の保障を望むなら、どの年代から入っても終身保険より割安で加入できる。
【終身保険の場合】
- ・一生涯一定額の保険料を支払い続けるため、若いうちに加入したほうが月額保険料も払込総額も割安になる。
- ・年齢が上がると月額保険料の上がり幅が非常に大きい。
上記を鑑みると保険料を安く抑える方法としては、子供が大きくなるまで、マイホームを買うまで、など一定期間保障を受けたい場合には定期保険がお得です。
一方、将来何が起こるかわからないから、病気・死亡リスクに備えてできるだけ若いうちに入っておきたいという方には終身保険がお得になります。
保険のセールスマンは「できるだけ早く入ったほうが良い」とあなたにアドバイスをするでしょう。確かに間違いではありませんが、それは闇雲に早く入れば良いということではなく、「(自分の人生で必要だと思ったタイミングで)早く入るべき」と解釈いただければ後悔しなくて済みます。
いずれにしても、その時期を見極めるためにはしっかりと自分の人生プランを日頃から考えておくことが必要です。
そもそも生命保険とは?生命保険の考え方や仕組みを解説
この章では、そもそも生命保険とはどのようなものなのか、生命保険の基本的な考え方や仕組み、その種類について解説します。
この記事をご覧のみなさまももちろん例外ではなく、人生には様々なリスクが存在します。特に病気やケガ、死亡などのリスクは誰しもが日常抱えているものです。予期せぬタイミングで起こってしまった場合は多額のお金や健康に対する不安がついてまわることでしょう。
そのような不測の事態に備えるために、多くの人が少しずつ負担金を出し合い、何かあれば助け合う相互扶助の精神で生命保険は成り立っています。
生命保険の他に、何かあった時の備えとして貯蓄という選択肢もあります。両者ともに「備え」の機能を持っていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
「保険は四角、貯蓄は三角」という表現を用いてそれぞれを解説していきます。
一般的に年齢が上がるにつれて貯蓄額は三角形に増えていきますが、もし家族がいる状態で若くして大黒柱が亡くなってしまった場合、家族が生きていくための蓄えは十分ではないことが多いです。
一方で生命保険の場合ではどうでしょうか。あらかじめ生命保険に加入していれば、万が一の事故や死亡の際にもまとまった金額を受け取ることができます。
つまり老後のためにお金を使いたいという目的があるならば貯蓄型の資産形成が向いていますが、万が一の保障を手厚くしながら生きていきたいという人には生命保険が向いているというわけです。
生命保険のメリットやデメリット、加入が必要な人やそうでない人といった、生命保険の基本的な考え方については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
生命保険に関する情報を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
生命保険の種類|基本の定期保険、終身保険、養老保険を解説
おそらく生命保険と聞いて条件反射的に「何だか難しそう」「複雑なイメージがある」といった印象を持つという方も多いのではないでしょうか。
しかし実際には、①定期保険、②終身保険、③養老保険と、基本パターンは3つしかありません。複雑そうに見えるのは、この3つの土台に様々な特約と呼ばれるオプションを付けて万が一のサービスを手厚くしているからです。
それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
定期保険:決まった期間内の死亡または高度障害を保障する掛け捨てタイプ
定期保険は、あらかじめ定められた保険期間内に、死亡または高度障害状態となった場合に保険金が支払われるタイプの死亡保険です。
特徴としては、満期まで無事に生存していた場合には返戻金が無いこと、そして保険期間が限定されていることです。支払ったお金が戻ってこない掛け捨て型のため、貯蓄目的には向いていません。ですが、その分安い掛け金で高額な死亡保障を付けられます。
終身保険:一生涯にわたって死亡や高度障害を保障
終身保険も、定期保険と同じく被保険者の死亡もしくは高度障害状態になった際に保険金を受け取れるものですが、その保障が一生涯続くことが大きな違いです。
また掛け捨て型ではなく、貯蓄性のある積立型のため毎月の保険料には貯蓄分も含まれています。そのため、定期保険と比較すると月額保険料は高くなってしまう傾向にあります。
養老保険:満期時に満期保険金を受け取れる貯蓄型保険
養老保険は、契約中に亡くなれば死亡保険金を、無事に満期を迎えることができれば満期保険金を受け取れる保険です。どちらであっても必ず保険金が支払われるという特徴があります。
また死亡保険金と満期保険金は同額で、保険料が定期保険や終身保険よりも高額です。そのため、以前は死亡保障を付けつつ貯金ができる保険として人気がありました。しかし、保険の予定利率が非常に低い現在ではその人気は下火になってきています。
生命保険の基本的な仕組みは上記3つを土台にし、その上で様々なニーズに応えた特約(オプション)を組み合わせています。
どの種類のどのような保障内容が最も適切なのかは、その人のライフステージや家族構成などによって大きく異なります。もし自分はどのパターンが良いのか判断に迷ってしまったり、わからないことがあれば、保険の専門家やお金のプロであるファイナンシャルプランナーに相談しましょう。
生命保険の選び方|押さえておきたい5つのポイントを解説
さて、ここまで生命保険における保険料や判断基準等について述べてきました。最後にここだけは抑えておきたい保険選びのポイント5つを簡単にご紹介します。
ポイント1.加入目的で考える
数ある保険商品の中から自分に最適なものを選ぶためには、自分を知ることが大切です。
生命保険を目的別に分類するとおおまかに「死亡保障」「医療保障」「貯蓄」の3種類があります。それぞれの目的に合った商品を選び、ムダの無い保険選びをしましょう。
例えば、あなたが不慮の事故や病気で死亡してしまった場合に備え、残された家族に保険金というかたちでお金を残したいと思うなら、死亡保障で備えることになります。当然ながら、命に関わる仕事に就いている人も生命保険に加入するメリットは大きいでしょう。
ケガや病気などの入院リスクに備える医療保障では、日本人の死亡率トップにも挙げられるがんや急性心筋梗塞などの三大疾病にも備えられます。健康保険による医療費の3割負担や、高額療養費制度といった負担を減らす公的制度はあるものの、大きな病気や手術をした場合には十分な蓄えが必要となってきます。
そして最後の「貯蓄」が目的の場合。ここ数年は低金利の影響で貯蓄を目的とした保険加入は減ってきていますが、保険によって老後の資金や子供のためにお金を残したいという手段もあります。
ただし、貯蓄型の保険は保険料払込終了や満期を迎えることで支払った保険料以上の返戻金を受けられるものがほとんど。貯蓄することを目的にするあまり、毎月の保険料が負担となり途中で解約、となってしまっては元も子もありません。
リスクに備え、もしもの時に保障を受けることが本来の保険の役割です。肝心の保障が手薄くなってしまわないよう注意しましょう。
ポイント2.未婚・既婚、年代で考える
どの保障を選ぶべきなのかは、結婚しているか、加入する年代はいつかという条件によって大きく変化します。
例えば、まだ死亡リスクの少ない20代のうちは、死亡保障というよりも、病気やケガに備えた医療保障の優先順位が高いかもしれません。
一方、結婚や出産を予定している場合は、万が一のことが起きても対応できる保険を検討する必要があるでしょう。
とくに、出産を検討している場合は、早めに保険の加入・見直しをおすすめします。妊娠後では医療保険の加入のしやすさや受けられる保障が異なるためです。
育児がひと段落している年代の場合なら、貯蓄よりも自身の病気やがんなどに備える準備が必要になってくるかもしれません。近年ではがんも通院で治す時代になりつつあるため、通院保障が充実している保険を選ぶと良いでしょう。
ポイント3.定期型か終身型かで考える
自分の状況を把握できたら具体的な保険の中身を選びましょう。前述した定期保険と終身保険のメリットをおさらいしてみます。
定期保険のメリットは、掛け捨て型保険で、同じ保障額の終身保険と比較して保険料が割安であることが一般的です。そのため、月額の保険料を安く抑えたいという方や、決まった一定期間の保障を手厚くしたいという方におすすめです。
終身保険のメリットは、貯蓄型保険で、保険料は加入時から一生涯上がることはありません。そのため、保険料が比較的安くなる若い年齢から加入すれば、高齢時に支払う保険料を抑えられるというメリットがあります。
それぞれの特徴を理解した上で、必要な保障を考えることが大切です。
ポイント4.保険料や保障額で考える
最近では数百円からの保険料で保障を受けられる保険も登場しています。基本的に保険料が高いほど保障が手厚くなるというのは当たり前の話ですが、それによって家計を圧迫してしまっては本末転倒です。求める保障内容をよく吟味しましょう。
ちなみに、保険料の年間払込額の平均は世帯年収の6.7%(全生保)です。(※「生活保険文化センター」が調査した「生命保険に関する全国実態調査(令和3年度)」より)
保障額も重要なチェック項目です。冒頭でも述べたように保障額は支払う保険料に比例して高額になります。
また、以前は100〜200万円ほどかかると言われていた葬式費用ですが、最近では数十万円からあげることも可能です。こちらも定期保険の保険金の範囲でまかなえます。
いつ、何にどのくらいの保障額が必要なのか、それに対していくらの保険料を負担できるのか、といったバランスを考えましょう。
ポイント5.相談窓口の違いで考える
ここまで述べてきたこと踏まえ、いざ保険に入ろうと思った時にどのような方法で保険加入を行うでしょうか。
基本的に保険に加入する際には、以下の3つの窓口が存在します。
- ・インターネット
- ・店舗窓口
- ・セールスマン
インターネットの場合、保険会社によっては保険料を安く抑えられる場合があります。これは保険料に加算される人件費や、店舗運営費などの費用がかからないためです。
店舗窓口の場合、基本的にフォローが手厚くなりますが、他の保険会社との比較は自分で行わなければなりません。また、保険商品が多種多様になっている分、担当者の知識や経験などのスキルが問われることとなります。
そしてセールスマンの場合は、電話一本で来てくれる手軽さと、保険の提案から保険金の請求、アフターフォローまで全てを任せられる手軽さが魅力です。営業職員は短期で辞めてしまう場合も少なくありませんが、保険のプロに任せられる安心感を得たい方には向いている窓口と言えるでしょう。
この保険の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
いずれの窓口で加入するにしても、ご自身の人生設計を元に必要な保険を検討することが大切です。そのために、今の家族構成や収入、預貯金、今後のライフプランなど考えるべきことは様々。さらに、いざ具体的な保険商品を検討しようと思っても、保険会社や商品がたくさんあり、多くの方が迷ってしまいます。
そういった時に、まずはお金のプロでもあるファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか?細かな保険料のシミュレーションや、第三者目線で見るおすすめの保険など具体的な相談をすることができます。
Webサイト上から無料登録ができるので、詳しくは以下のページを参考にしてみてください。
まとめ|”必要な時”をきちんと判断し、できるだけ早く加入するのがおすすめ
今回は、生命保険はいつから加入すべきか?をテーマに、加入時期による保険料の違いや、必要性を判断するポイント、選び方についてご紹介しました。
いつから生命保険に入るべきかは、「定期保険」「終身保険」のどちらを選ぶのかによって変わってきます。どちらの場合も必要ならできるだけ早く、ではありますが、大切なのは”必要なタイミング”をいち早く見つけることではないでしょうか。
また、生命保険が本当に必要かどうかは、ご自身や家族の経済的状況によっても変わってきます。自分がいなくなっても誰かが困らない状況にしておく準備が大切です。
このように生命保険に加入するタイミングは個人によって異なりますが、明日にでも突然の事故で万が一の事態になる可能性があります。
もし、「自分だけでは判断が難しい」「誰かに相談しながら確認したい」という方はお金のプロであるファイナンシャルプランナーの無料相談サービスを利用してみましょう。中立的な立場で相談にのってくれるため、あなたに合った最適な保険プランを選ぶことができます。
※2022年2月時点の情報です
監修:ファイナンシャルプランニング技能士 垣内結以