生命保険の満期に関する全知識|満期返戻金や受け取れる金額など

2022年3月14日

生命保険の満期とは、保障期間が終了する時期のことを言います。満期を迎えるということは、保険会社から満期保険金を受取るだけでなく、保険の見直しをするタイミングでもあります。ここでは、満期に関して詳しくまとめております。

生命保険会社から「お客様の保険は、もうすぐ満期です」と言われたことはありませんか?「満期って何?」と思った方もいるかもしれません。

聞き慣れず、ややこしく感じる「満期」という言葉。今回は、満期とは何か?というところから、満期保険金について学びましょう。

生命保険の満期って?

生命保険の満期とは、保険期間が終了した時のことです。さて、満期とは具体的にいつのことを言うのでしょうか。

満期とはいつ?

生命保険の満期は保険の種類によって意味合いが微妙に異なる点に注意が必要です。例えば、定期型の生命保険であれば、10年更新、20年更新といったものがありますね。保険期間が終了した時(更新時期)のことを満期と言います。

しかし、養老保険など貯蓄性のある生命保険の場合は、保険料払込満了のときも満期と呼ぶ場合があります。養老保険は、死亡保障を得つつ、保険期間が終了するまで生存していた場合は生存保険金(満期保険金)がもらえるものです。払込が満了するタイミングと保険期間の終了するタイミングを同じに設定していた場合は「満期を迎える」=満期保険金がもらえるといった意味合いになります。

基本的には、満期とは「保険期間が終了した時のこと」だと捉えて問題ありません。生命保険の更新をするかしないか、見直しのタイミングですね。

満期を迎える前に

生命保険の満期は、保険期間が終了すると同時に見直しのタイミングでもあります(定期型の場合)。保険の見直しは、満期を迎える前に結論を出しましょう。

例えば、現在の保険は満期を迎えたタイミングで更新せず、別の保険に乗り換えるとします。その場合、満期日を迎えた後に新たな保険を探したらどうなるでしょうか?新しい保険に加入するまではいわゆる「無保険状態」になってしまいますね。何の保障もない状態ですから、万が一のことがあっても、保険金を受け取ることができません。それを避けるためにも満期を迎える前に見直しの結論を出しておきましょう。

満期保険金(満期返戻金)

定期保険では「満期=見直しをするタイミング」でしたが、養老保険などでは満期保険金がもらえるタイミングを意味します。満期保険金は、払い込んだ保険料が積み立てられたものです。

つまり満期保険金は、半ば自分で積みたてた貯金のようなものです。予定利率の高いものでは、預貯金よりもお金が増えるということから、満期保険金を目当てに生命保険に加入するといった方法もあります。

満期保険金のある生命保険

さてここで、満期保険金のある生命保険をいくつか紹介します。満期は見直しの時期でもありますが、商品によっては満期保険金を受け取れるありがたいタイミングでもあります。

養老保険

先ほども少し触れた養老保険を詳しく解説します。養老保険は生命保険の中では、その性質から「生死混合保険」と呼ばれています。被保険者が死亡した場合には受取人へ死亡保険金が、被保険者が満期日(契約時に設定)まで生存していた場合は満期保険金が支払われます。死亡時・生存時どちらでも保険金が支払われる仕組みになっています。

また、満期保険金の金額は死亡保険金と同額です。そのため、老後の資金を貯める目的で加入するのであれば、契約時の保険金額の設定が重要になります。

学資保険

学資保険は主に、子供の学習費用を用意するための保険です。特に入学時は、入学金や学習資料代、制服代などのまとまったお金が必要になります。そういった、お金が必要となる事態に備える保険です。学資保険の場合は、大学入学時といった節目を満期日にするのが一般的です。

生存給付金付保険

生存給付金付保険は、一定期間が経過するごと(例えば2年ごと)に生存給付金が受け取れる保険です。この一定期間というのは保険契約時に定められるようになっています。

通常の定期保険は掛け捨てタイプが多いため、給付金がついている分こちらの方が保険料は高くなります。万が一の保障だけでなく貯蓄性も持たせたいが、終身保険や養老保険は選びにくいといった若い世代の方に向いていると言えます。

万が一に対する備えを得つつ、貯蓄も同時にしたい方は満期保険金のついている保険を選ぶといいですね。もちろん貯蓄と保険を別々にすることもできますから、自分にはどちらが向いているのかよく検討した上での加入をおすすめします。

生命保険の満期保険金を請求する流れ

さて気になる満期保険金ですが、どのようにして請求をするのでしょうか。請求をする流れは保険会社によって異なりますが、主に以下のようになります。

必要書類の準備

保険証券と本人確認ができる書類(健康保険証や運転免許証など)を用意します。必要な書類は保険会社によって異なる場合がありますので、どの書類が必要なのかを必ず確認しましょう。

満期保険金請求書を送る

保険会社から送られてくる満期保険金請求書に必要事項を記入し、保険会社に返送します。請求書は満期日の1〜2ヶ月前に保険会社より送られてきます(保険会社によって異なる場合があります)。

保険会社が書類の確認をする

請求書や本人確認書類などを保険会社が確認します。確認にどのくらいの時間がかかるかは、保険会社に問い合わせるのが確実です。

満期保険金が支払われる

書類の確認後、保険会社より満期保険金が支払われます。保険会社によっては一部(または全部)を据え置きできる制度もあります。据え置きをすると、保険会社より利息を受け取ることができます。

また税金については、据え置き金を引き出したタイミングではなく満期保険金が支払われるべき期日が来た時点で、保険金を受け取ったとみなされて所得税が課税されます。

満期まで生命保険の加入を続けた方がいいのか?

さて満期保険金のある生命保険は、基本的に長期にわたって支払いを続けることになりますね。月々の保険料に疑問を感じることがあった場合でも満期まで続けるのがいいのでしょうか?「このままでいいの?」と感じた場合は、以下のような基準で判断してください。

保険に加入した目的は何か?

まずは保険に加入した目的を確認しましょう。「なんとなく加入した」という理由はあまりよくありません。しかし、なんとなく加入した場合であっても現在の自分に合っている可能性もあります。

目的の確認後、現在の自分に合っているのか考えてみましょう。養老保険であれば、主に老後の資金を確保するのが目的ですね。なんとなく加入した場合でも、このまま支払いを続けたら「何年後にいくらもらえるか」を必ず確認してください。多すぎると感じたり、少なすぎると感じたりするかもしれません。それが今後の資金計画の判断材料になります。

保険料は生活を圧迫していないか?

保険に加入した目的を確認したら、現在支払っている保険料が生活を圧迫していないかを確認しましょう。特に養老保険は貯蓄性が高い分、他の保険よりも保険料が割高です。例えば、月に3万円の保険料を支払っていたが、転職をして給料が下がり、現在の生活を圧迫しているといった場合は見直しをする必要があります。

保険は、あくまでも万が一の事態に対する備えであって、生活を圧迫してまで加入するものではありません。まずは自分が何不自由なく生活できること、それが保障される範囲で生命保険に加入しましょう。

満期日までどれくらいか

満期日までの期間を確認しましょう。満期日まであと1年とか、あと数ヶ月であればそのまま継続をした方が、多くのお金を受け取れる場合が多いです。

反対に加入してすぐ(1年〜2年)であれば、解約を検討するのもいいでしょう。保険を解約するにあたっては、ある程度の損切りを覚悟する必要があります。「このままでは損をする」と何十年も保険料を支払い続けるよりは「勉強代金を支払った」くらいの感覚で損切りしてしまった方が、長期的に見た場合のダメージは少なくなります。

支払った金額が大きければ大きいほど損切りはしにくくなってしまいますから、見直しはこまめにすることをおすすめします。

解約返戻金はいくらになるか

「なんとなく加入してしまったために、解約していいものかよく分からない」という方は、「解約返戻金」を基準に判断するのもひとつの手です。解約返戻金とは、保険を中途解約した場合に戻ってくるお金のことです。

定期保険は、解約返戻金がほとんどありません。現在、定期保険に加入している方は、解約返戻金はないと思っていたほうがショックは少ないでしょう。解約返戻金がないということは、もともと積み立てる分の保険料を支払ってなかったということなので、損をしているわけではありません。

養老保険や終身型の生命保険など、解約返戻金のある保険を見直しする場合は、返戻率を見るようにしましょう。金額よりも「何割戻ってくるか」によって解約の是非を判断します。7割なら継続、8割なら解約、といったように基準を設けるのもいいでしょう。

満期保険金を受け取れる生命保険の方がお得?

満期保険金のある生命保険とない生命保険では何が違うのでしょうか。またどちらの方がお得と言えるのでしょうか。満期保険金のあるものと、そうでないものの違いから考えていきましょう。

満期保険金は、保険料から積み立てられている

違いを理解するためには、まず保険料の仕組みを知る必要があります。私たちが保険会社に支払う保険料は2つの要素で構成されています。保険金に充てる部分である「純保険料」と、保険会社を運営するための資金となる「付加保険料」です。このうちの純保険料が、保険会社の中に積み立てられて、満期を迎えた時に「満期保険金」として私たちに支払われます。

満期保険金がないものは積み立て分を払ってないだけ

満期保険金のあるものは一見、「保障も得られて貯蓄もできるからお得」に感じます。しかし、積み立てる部分のお金は自分で支払っているのです。もちろん、預貯金よりも高い利率で積み立てられるのであればお得です。しかし、預貯金のように自由に引き出せない、中途解約をしたら減ってしまうといった欠点もあります。

お得な面もありますが、必ずしも全ての人に合っているというわけではありません。ケースバイケースなので、自分に合っているか否かの判断が鍵となります。判断は、「保険に加入する目的」を明らかにすることです。

新規の場合は加入目的を明確に

満期保険金のある生命保険の方がお得であるとは、一概には言えません。例えば「そろそろ退職するから、老後の資金を用意するために養老保険を使おう」というのであれば、新規に契約しても解約することは滅多にないでしょう。このようなケースでは、満期保険金を利用する目的が明確だからです。

若い方の場合は解約返戻金のついていない定期保険が合っていると言えます。例えば20代前半であれば、結婚、女性の場合は出産などライフステージが次々と変化することが予想されます。そういった場合は見直しのしやすい保険が合っています。

ですから、これから加入を検討している方は、目的を明確にした後で、満期保険金の要・不要を考えてください。

保険料の支払いが厳しくなってきた場合は相談を

「現在、契約中の生命保険の満期保険金をあてにしていたが、保険料の支払いがキツくなってきた」というケースでは、無理に保険料を支払う必要はありません。支払えなくなった途端に契約が消えてしまうことはなく、次のような制度があります。

払込猶予期間

月払いの場合、保険料の払込が滞っても、基本的には払込期月の翌月末までに支払えば保険は継続されます。しかし信用問題につながりますので、遅延は避けましょう。

保険金額の減額

保険金額を下げると、支払う保険料を減額できます。受け取れる保険金額は減ってしまいますが、中途解約するよりいい場合は、この制度を利用しましょう。ただし、保険金額をギリギリに設定していた場合は、求めていた保障が得られなくなってしまいます。

払済保険

払済保険は、その時点での解約返戻金を一時払い保険料にあて、払込を終えたものとする制度です。もらえる保険金額は減ってしまいますが、もともと貯蓄目的で加入していた場合は、解約するよりはいいかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?満期とは単に「保険期間が終了すること」だったのです。乗り換えをするのか、更新をするのかを決める必要がありますね。

満期保険金については、一見お得に感じるものの、実はケースバイケースである点に注意したいです。単純に考えると、満期保険金のあるものとそうでないものとの違いは、積み立て分を支払うか支払わないかという点です。

満期は保険期間が終了すること、満期保険金は満期を迎えた時にもらうお金のこと、解約返戻金は中途解約した時にもらうお金のこと。この3点の違いを人に説明できるようになったでしょうか。難しそうなことでもひとつひとつ理解していけば大丈夫です。

※2022年3月時点の情報です