保険での資産運用|損しないために見るべきポイントとおすすめの人

2022年4月18日

保険と言うと、もしもの時に備えおく保障、を第一に考えがちですが、資産運用の効果もあります。

現在は、年金だけで豊かな老後を送るのは難しく、定年退職時に十分な退職金がもらえるとも限りません。

しかし「老後は2,000万円のお金が必要」と言われた「老後2,000万円問題」もあり、老後の資産は自分で貯めておく必要があります。

資産運用は、資産を持っている人のみが考えることではなく、現在そこまで資産がない方も、老後を考えると必須の知識です。

この記事では、誰にとっても身近な『保険』から資産運用をしていくための内容を記載していきます。

保険で資産運用は可能

保険での資産運用は可能です。なぜなら、支払った保険料よりも、受け取るお金の方が高くなることがあるからです。

保険には大きく分けて『掛け捨て型』と『貯蓄型』の2つの種類がありますが。

貯蓄型の保険の場合、一定期間保険料を支払った後に支払われる『満期保険金』や『解約返戻金』がそれまでに支払った保険料を上回ることで資産を増やせます。

資産運用の投資先として使える保険は、大きく分けて以下の3つがあります。

  • ・終身保険
  • ・養老保険
  • ・学資保険
  • ・個人年金保険

以下ではそれぞれの内容について詳しく見てみましょう。

資産運用で投資すべき保険その1:終身保険

終身保険は、保険の対象者(被保険者)が死亡した時や高度障害状態に陥った時に保険金が支払われる保険で、保障期間は途中解約しない限り一生涯続きます。

途中で解約すると解約返戻金を受け取れます。

終身保険は投資目的だけでなく、保障面で見ても魅力的な点がいくつも挙げられます。

以下の記事では、終身保険の保障内容やメリット・デメリットについて詳しく解説しています。

終身保険の概要を知りたい人は参考にしてください。

資産運用で投資すべき保険その2:養老保険

養老保険とは、漢字の通り老後を養う貯蓄型の保険です。満期時まで生存していると満期保険金が支払われ、保険期間中に亡くなると死亡保険金が支払われます。

基本的に、満期保険金と死亡保険金は同額です。

養老保険は一時とても人気のある商品でしたが、現在は返戻率が下がっており、販売数も少なめの傾向にあります。

ただし、老後のための資産形成や生前贈与、相続対策として加入する方もいます。

養老保険を考えている方は、一度メリット・デメリットを確認しておくようにしましょう。

資産運用で投資すべき保険その3:学資保険

学資保険は子供が生まれてから加入する保険で、子供を育てていくうえで必要となる学費などを準備するための保険です。

学校に入学すると、ある程度の学費が必要になります。学資保険は入学や進学のタイミングで、祝い金という形で保険金を受け取れます。

また、親にもしものことがあった時や、子供の病気・ケガなどに対して給付金を受け取れる商品もあります。

学資保険に保障目的で加入する場合、おすすめできる人とできない人がいます。

以下の記事では、学資保険への加入がおすすめの人や、加入するべきタイミング、保険料を安く抑える方法について記載しています。

学資保険に加入を検討中の人は参考にしてください。

資産運用で投資すべき保険その4:個人年金保険

個人年金保険は、公的年金とは別に個人で年金保険に加入して、老後に備える商品です。特に、老後のお金については上記で述べたように不安要素が多く、個人でも加入しておくと安心感があります。

個人年金保険は将来の保障のために加入する保険ですが、年金の受け取り方や保険料の支払い方にはいくつかのタイプがあります。

また、個人年金保険にはデメリットがあることも事実。

以下の記事では個人年金保険の概要について紹介しています。保障目的で加入を検討している人は参考にしてください。

保険で資産運用をするメリット・デメリット

ここでは、保険で資産運用する時のメリットとデメリットをまとめてみました。

保険で資産運用する4つのメリット

保険で資産運用するメリットは以下のようなことが挙げられます。

  • ・保障を受けながら資産運用できる
  • ・節税効果がある
  • ・身近で始めやすい
  • ・資産を増やしやすい

ここでは、それぞれの内容について詳しく見てみましょう。

メリット1:保障を受けながら資産運用できる

保険の役割は保障と貯蓄に分かれます。しかし、貯蓄型の保険に加入したからと言って保障の役割がなくなるわけではありません。

保険商品によって様々ですが、例えば、死亡・後遺障害の保障が付いた保険では、被保険者に万が一のことがあった際は保険金が支払われます。

最低限の保障を受けながら同時に資産運用もできることは、保険で資産運用を行っていく際の大きなメリットだと言えるでしょう。

メリットその2:節税効果がある

保険には節税効果があるのもメリットです。

住民税や所得税は年間の所得から決められますが、保険に加入していることで、その年支払った保険料の一部が課税対象から控除されます。つまり税金が低くなるのです。

この仕組みを、生命保険料控除と言います。

1年単位だと大したことない額かもしれませんが、10年、20年と続くとかなりの金額になってきます。

メリットその3:身近で始めやすい

資産運用と言えば、「株式投資」や「FX」、もしくは「金」や「不動産」など様々な投資先がイメージされるでしょう。

しかし、どれも「あまりよく分からない」「資産がある程度あるからできること」と思っている方も多いはず。

短期間でリターンが返ってくる資産運用にはそれなりのリスクがありますし、よく分かっていないまま手を出してしまうと、投資詐欺などの被害にも遭います。

その点保険は、仕組みが分かりやすく、知名度の高い保険会社なら安心して始められるという人は多いでしょう。

また、保険は月々数万円程度を長期間にわたって蓄えていく形になるので、いきなり数百、数千万円の資産を用意できない一般家庭でも始めやすいのです。

メリットその4:資産を増やしやすい

貯蓄型の保険では契約により解約返戻金が設定されており、一定期間解約しなければ着実に資産を増やせます。

資産運用の投資先としては保険の他に、土地や為替、株などがありますが、どれも資産が目減りする可能性が考えられます。

しかし、保険はそのようなことがありません。

リスクが少なく資産運用できる点がメリットであると言えるでしょう。

保険で資産運用する4つのデメリット

一方で、保険で資産運用するデメリットは以下の4つのものが挙げられます。

  • ・保険料が高い
  • ・元本割れする可能性がある
  • ・長期の運用が必要
  • ・大きく儲けることはできない

ここではそれぞれの内容について詳しく見てみましょう。

デメリットその1:保険料が高い

先述した通り、保険には掛け捨て型と貯蓄型があります。

掛け捨て型保険の主な商品は、定期保険です。

定期保険は保険料を支払っている期間のみ保障され、解約後は保障されず、解約しても支払った保険料が返ってくることはありません(一部返ってくる商品もあります)。

その分、月々支払う保険料は貯蓄型の保険と比べると安いです。

一方、貯蓄型の保険は、貯蓄部分が保険料に入っているため、その分保険料が高く設定されています。

毎月の保険料が負担になってしまうと、支払い続けるのが困難な状況にもなりかねません。

積み立て型の保険は魅力的に見えるかもしれませんが、掛け捨て型と比べて毎月の保険料が高く、途中で解約すると元本割れする可能性もあるため、加入する際には慎重に判断する必要があります。

以下の記事では、積み立て型保険のメリット・デメリットや加入する際に見るべきポイントについて詳しく解説しています。

加入を検討中の人は参考にしてください。

デメリットその2:途中解約してしまうと元本割れを起こすことも

月々の保険料が負担になり、途中で解約せざるを得ない状況になってしまうと、元本割れを起こすことも十分に考えられます

貯蓄型の保険には解約返戻金がありますが、解約返戻金は通常、一定期間が経過してからやっとそれまで支払った保険料総額を上回ります。

早い段階で解約してしまうと損しかしませんので、計画的かつ慎重に加入を検討してください

生命保険には様々な種類があり、受け取れる解約返戻金が大きく変わります。場合によっては損をしてしまう可能性もあります。

以下の記事では解約返戻金についての概要や、加入する際の注意点などを記載しています。

デメリットその3:長期運用が必要

上記でもお伝えしましたが、それまでの保険料総額が解約返戻金や満期保険金といった形で上回るには、数十年単位の長い期間を要します。

例えば、1年後には10%の配当金がもらえたり、チャートの上がり下がりで一気に資産の価値が上がったりすることはありません。

長期的な目線で資産を運用していく必要があります

保険の資産運用で貯めた・増やしたお金の使い道は、目先の住宅購入や子供の学費(学資保険は別です)などではなく、老後への備えなど長期的な目線で考えていくほうが賢明です。

デメリットその4:大きく儲けることはできない

保険で資産運用できると言っても、大きく儲けることはできません。他の投資先、特に株であれば、投資が成功し続ければ、100万円の元手が数憶円にまで増えることも不可能ではありません。

しかし、保険ではそこまで資産が増えることは期待できず、元の資産の110%~120%程度であることが一般的です。

長期間加入していれば資産が目減りすることはありませんが、大きく儲けることができないというデメリットがあります。

資産運用目的で保険を選ぶ時のチェックポイント

資産運用目的で保険を選ぶ時のチェックポイントは、2つです。返戻率と毎月の保険料です。

ここでは、それぞれの内容について詳しく見てみましょう。

チェックポイントその1:返戻率

返戻率とは、支払った保険料のうち、解約返戻金として戻ってくるお金の割合のことを言います。具体的な計算方法は以下の通りです。

【返戻率=解約返戻金÷支払保険料総額×100】

例えば、解約返戻金が120万円で支払保険料総額が100万円の場合、

【返戻率=120万円÷100万円×100=120%】

から、返戻率は120%であることが分かります。

返戻率が高いということは、その分、支払った保険料が大きなリターンとなって返ってくることを意味します。

反対に、返戻率が100%を下回る場合は、返ってくる金額が少なくなることを意味するため、加入すべきではないと言えます。

保険加入の際は、返戻率が何%かという点を必ずチェックするようにしてください。

チェックポイントその2:毎月の保険料

保険で資産運用をする場合、短期で解約すると元本割れする可能性があるため、30年程度など、長期にわたって保険料を支払わなければなりません。

保険料は毎月支払うものなので、場合によっては生活費を圧迫してしまうことも考えられます。

元は投資目的で保険に加入したものの、生活が苦しいために解約してしまっては本末転倒です。

保険を契約する場合には、長期にわたって保険料を払い続けられるかという点もチェックしましょう。

保険での資産運用がおすすめな人

保険での資産運用のメリット・デメリットはすでに確認しましたが、それらから、保険での資産運用がおすすめな人の特徴が見えてきます。

それは、少ない額でいいので確実に利益を出したい人です。

保険での資産運用は、長期にわたって契約することで確実に利益が出ますが、株や為替などその他の投資と違って大きな利益を出すことはできません。

そのため、大きく儲ける必要はないけれど、資産運用で確実に利益を出したい人におすすめの投資方法だと言えるでしょう。

資産運用におすすめの保険

それでは、これらの内容を踏まえて資産運用におすすめの保険の種類を紹介していきます。

資産運用目的で保険を考えている方は、以下の種類から保険を考えてみると手っ取り早くいい保険に出会えるかもしれませんね。

おすすめの保険1:低解約返戻金型終身保険

低解約返戻金型終身保険とは、保険料払込期間中の解約返戻金は少ないものの、払込を終えると解約返戻金額が上がる保険です。

通常の終身保険より保険料が安く、一生涯の保障を得ながら貯蓄できます。

早く解約してしまうと損になってしまいますが、長期的な目線で見るとかなりいい資産運用ができます。

長期間の保険料支払いについては、きちんと計画を立ててください。

相当な事態にならない限り、途中解約しないであろう方におすすめです。

低解約金返戻型終身保険にはメリットもあればデメリットもあります。

以下の記事では、低解約返戻金型終身保険の基本的な仕組みや特徴、活用法などについて詳しく解説しています。

おすすめの保険2:利率変動型保険

保険による長期的な資産運用をしていると、懸念されるのがインフレリスクです。

インフレとは景気上昇などにより物価が上がることを言いますが、物価は上がってももらえる保険金・返戻金は変わりませんので、結果的に資産の価値が下がります。

特に数十年単位の長期的な資産運用をしていると、インフレが起きないとは言い切れません。

そこで、このような景気の変動に臨機応変に対応する保険として、利率変動型保険やアカウント型保険(利率変動型積立終身保険)などがあります。

ただ、これら保険は仕組みが複雑で加入者がきちんと理解していないと、景気変動以前に損をしてしまうことも考えられます。

利率変動型保険はメリットもありますが、注意しておかなければ大きく損をしてしまう可能性もあります。

以下の記事では、利率変動型保険であるアカウント型保険について詳しく解説しています。加入する際の注意点などを知りたい人は併せて参考にしてください。

おすすめの保険3:一時払終身保険

一時払終身保険とは、一括で保険料を支払ってしまう終身保険のことで、特に高額な資産を保有している方に一度考えてみてほしい保険商品です。

死亡保険金の受取時には非課税枠があるため相続税を安くでき、相続対策として使えます。

さらに、保険料をまとめて支払うことで、月払いや年払い契約より安く抑えることも可能です。

一時払終身保険は資産運用や相続対策に適した保険ですが、元本割れやインフレの影響を受けるなど大きなデメリットも存在します。

以下の記事では一時払終身保険について詳しく紹介していますので参考にしてください。

おすすめの保険4:外貨建て保険

外貨建て保険とは、保険料を日本円ではなく外貨で運用する保険を言います。資産運用の鉄則としてリスク分散があるように、資産を日本円だけで持っていることはリスクがあるのです。

外貨預金などの資産運用もありますが、まずはその入り口として外貨建て保険を始めてみるのもありでしょう。

また、日本より高い海外の金利で運用されるので、資産形成の手段としても優れていると言えます。

外貨建て保険は他の保険に比べて高い金利での運用が望めますが、為替のリスクなどデメリットも存在します。

以下の記事では外貨建て保険の概要について詳しく説明しています。加入を検討している人は併せて参考にしてください。

保険での資産運用を考えてる人にはFPへの相談がおすすめ

保険での資産運用を考えている人はFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみましょう

FPとは、人生とお金に関する設計をするプロフェッショナルです。あなたのライフプランや将来設計に応じて、最適な資金計画を提案できます。

FPが取り扱う範囲は多岐にわたりますが、その中に保険や資産運用が含まれており、FPに相談することで最適な保険が見つかる可能性が高まります。

まとめ

いかがでしょうか。保険によって資産運用は可能です。ただ、保険商品は様々でそれぞれの特徴を掴んでいないと、途中解約してしまったり、余計な特約が付いていたりして損をしてしまうことも考えられます。

また、保険の良し悪しは一概には言えず、契約者の状況や求めるものによっても違ってきます。

保険での資産運用をお考えの方は、資産運用のプロでもあり、保険のプロでもあるFP(ファイナンシャルプランナー)に一度相談してみることをおすすめします。

無料での相談が可能で、空いた時間に近くの喫茶店などでも直接相談できますので、一度FPを探してみるといいでしょう。